2007年8月7日火曜日

there&IMVU

「SLのライバル」という形で名前が挙がるのが、アメリカの「There.com」。3Dオンラインコミュニティーで、“物”を作って商品を販売することも可能。


Thereはスタンフォード大でコンピューターサイエンスの博士号を取得したゲーム開発者のWill Harveyと、MITのメディアラボで人工生命のエキスパートだったJeffrey Ventrella、の2人によって、1998年に設立された会社。この世界では老舗の1つ。

'99年頃から開発を始めていて、4年後の2003年にサービスを開始したけど、その道は険しく、一時、3000万ドル以上の資金を使い果たし、従業員の半数を解雇、 そして、社名を変更し、経営陣を入れ替え、ベンチャーキャピタルから1400万ドルを再調達。苦難の道を辿って、今に至る。立ち上げから考えると実に9年が既に経っている。

このThere、実はこんなところとも関わっている。それは、MTVが最近力を入れている仮想世界。 米国テレビ業界では名高いMTV、仮想世界でもマーケティングリーダーとして成功したいみたいで、 MTV Networksのテレビ番組コンテンツと完全な3次元仮想世界を組み合わせる「4D」戦略において、既に、「Virtual Laguna Beach」と「Virtual Hills」などの仮想世界を立ち上げているけど、 これは「there.com」のプラットフォームを使って構築されている。(thereとは切り離されてるけど。)既にこれらのユーザーは数十万を超え、年内に300万を超えるとも言われている状態。

そして、最近、トップ画面だけ日本語対応し、ユーザーが300万を越しのたのがIMVU。これは、Thereの創業者がスピンアウトして使ったもの。キャラが可愛く、ティーンに人気。


所謂、3Dのアバターを介したコミュニケーション空間なんだけど、
普段使っているメッセンジャーと連動して3Dで会話が可能なのが特徴。簡単に洋服やらアクセサリーとかを作ることができて、売ることもできる。最近は、「仮想世界」の1つとして数えられてるけど、以前は単に3Dメッセンジャーとも呼ばれていた気が。

この1年、いや、実際この半年で一気にメディアに取り上げられてきた「仮想世界」も、突然出てきたものではなく、既に'99年前後から始まっている自然な流れの1つにすぎない。通信、そして、PCスペックなどの問題が1つ1つ解決され、 ようやく、ここにきて広がりつつあるけど、 本当の意味で「スタート」するのは2008年夏以降だと思ってる。浸透するのはさらに2年。2010年頃なんじゃないかな。

ただ、windows95から12年経った今年が何かの転換期なのは間違いない。と、思います。